内税方式と外税方式
小遣い帳をつけている時、レシートを見て「メンドクセー」と叫びたくなる時がある。
外税表示のためだ。
レシートを見たとき、消費税の表示が 内税(うちぜい) か 外税(そとぜい) かを気にする人はどれぐらいいるだろうか。
- 内税方式(総額表示) :消費税額を含めた総額を表示
- 外税方式(税抜き表示):消費税を分けて表示
現在は両方式が認められており、大手コンビニチェーンでも以下の通り、対応が分かれている。
店名 | 表示 |
---|---|
セブン イレブン | 外税 |
Family Mart | 内税 |
Lawson | 内税 |
私は小遣い帳をつける際に、集計用に項目を付与している。
朝食や昼食は食費、菓子は嗜好品という具合にだ。
コンビニで昼食と菓子を同時に購入した場合、内税方式(総額表示)だとそのまま分けて記載できるが、外税方式(税抜き表示)だとそれぞれの消費税額を計算して加算した金額を記載する必要がある。。
この外税方式(総額表示)と内税方式(税抜き表示)は表示方法だけでなく、複数の商品を購入した際に 支払う金額が異なる ということが発生する。
1円以下を切り捨てとして税抜き93円、税込み100円の商品を3点購入する場合を考える。
- 内税方式 100円 × 3点 = 300円
- 外税方式 (93円 × 3点) ×1.08 = 301円
この端数処理の関係で合計金額がズレるケースなど、本当に外税方式(税抜き表示)を恨めしく思ってしまう。
現在は内税方式(総額表示)が義務付けられているが2021年3月31日までは、誤解を招かないようにすれば外税方式(税抜き表示)が特例として認められている。
いよいよこの特例の適用期限切れとなり、内税方式(総額表示)に統一されるということで、個人的にはうれしく受けとめている。
しかしながら、この表示方式の統一は賛否両論が存在する。
■反対(販売者)
特例が切れると、外税方式(税抜き表示)の商店は値札をすべて変更する作業が発生する。
消費税率変更となるたびに、値札を変更するとなると商店には大きな負担である。
■賛成 (購入者、政府)
軽減税率適用になり、複数の消費税率が適用になると外税方式(税抜き表示)では購入者はいくら支払うのか分かりにくい。
また、会計時に消費税が加算されるため税負担意識が高くなる。
このため、高い消費税率で軽減税率が細分化されている国では、内税方式(総額表示)が多い。
購入者の分かりやすさのためと言いつつ、実は内税方式(総額表示)への統一は今後のさらなる消費税率UPへの下準備とも考えられる。
たかが金額表示、されど金額表示だ。
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